jcamel's boom

心 メンタルとスポーツの情報発信

世界を獲るノート vol.5 自立と成長

JGAナショナルチーム(日本ゴルフ協会)ヘッド

コーチ ガレス・ジョーンズ氏は 10代のアスリートには二つのマインドセットが必須だと話しています。

 

プロフェッショナル・マインドセット

アスリートでいることを楽しみ アスリートである自分を愛する。自分の競技を愛する。それがフェッショナル。

 

スポーツを見ていると選手の思い通りに試合が進んでいる時は選手のベストパフォーマンスを発揮して試合に勝っています。

選手の思い通りに試合が出来ない時こそその選手の真価が問われる。

 

如何に素晴らしい技術を身に付けていても自分のプレーを発揮出来なければ試合で良い結果を掴むことは出来ません。

大人であっても自分の人生の中で起こるさまざまな事に一喜一憂してネガティブな思考に落ちいってしまう。自分の人生を悲観して投げ出したり 自殺することも起きてしまいます。

 

人は厳しい場面 ネガティブな事苦しく悩む自分を素直に受け入れる事やどんな自分でも愛する事が難しいのも事実だと思います。

 

日本の教育は 先生の言う事を聞く 親の言う事を聞く 言われたことに従う争わないそう言う人が優秀だと指導されていると思います。

右を向けと言われれば右を向く

そこには自分の意思がない。

スポーツだけでなく人生で重要なことは 自分で考え行動して 自分の行動に責任を持つことができる人になるかだと思っています。

 

人に左右されないで自分の意見を言える。

人と違っても自分の道を歩む。

人を批判するのではなく人の言う事にも耳を傾け聴く その人の存在を受け入れる。

 

自立した人 主体性を持っている人がスポーツだけではなく人生で成功する人だと思っています。

 

日本人は意見を持っていても言わない 人と違うことはしない。幼い頃から親や先生に教育を受けたことが大きく影響していると思います。

 

ガレス・ジョーンズ氏だけでなく エディー・ジョーンズ氏 イビチャ・オシム氏 名コーチ達が言う。

 

「日本人には自立心が必要」

 

Players have to be independent

 

選手を自立させることの方が難しいと言われる。これは日本と外国の教育や文化の違いから来る国民性なのでしょう。

 

プロスポーツの世界であれば 海外の環境 文化や食事の違う中で世界のトップ選手達と戦って行くことになります。

 

スポーツは選手の人生

 

人として自立し自分の競技人生を生きることが良い結果に結びつくのでしょう。

 

ガレス氏は言い切る。

ゴルフのテクニックよりも 「オフコース」コース外の態度が大事だ。

 

他人とのコミュニケーションやかかわり

自分の意見と違うことを言われた時どうやって受け入れて行くのか

外国でトレーニングや試合に向けての準備をどうやって行くのか

異なる文化 異なる習慣 どうやって異質を受け入れて行くのか

すべてが学びであり成長になると言う。

 

海に囲まれた島国の日本人には大きな課題だと思います。

幼い子供の頃からの教育が大きく人を変える事を実感しました。

 

ガレス氏は プロは準備と計画がすべてだと強調しています。

 

ヤーデージブック 

練習ラウンドで自分の作戦を書き込んでおく。

ショットを打つ回数が減っても グリーン上で想定されるピンの位置や傾斜の状態やゼロラインを書き込んでいく。

できる限りグリーン情報を収集し試合の準備をして行くことを優先させる。

 

エリートになって行く過程で しっかり自信を持って答えを出せるマインドセットを整えなくてはいけません。その大きなツールがヤーデージブックです。とガレス氏は言い切る。

 

ハードな試合になればなるほど 選手の人格

選手の人生そのものが問われる。

 

ベストの準備が ベストの結果を生むと言われます。

 

試合では 想定外の事も起きて選手は苦しい場面に追い込まれる事もあります。

ハンデを背負った時こそ選手の真価が問われる。

悪い状況を受け入れる心 状態の悪い自分を受け入れる心が必要なのだと思う。

ネガティブな自分を受け入れることができれば

ネガティブなことを引きずらず切り替えることができると思う。

それがフェッショナルなマインドセットなんです。

 

ガレス氏は選手を理解するために歩みよると言う。

 

コーチは技術を教えるインストラクターとは少し違う。

若者は 競技動作だけでは彼らの本当の状況を掴めない。家庭の状態 友人 彼氏彼女などさまざまなものに左右される。体の問題はもちろんだが心の問題にフォーカスする。

 

まさに人生の指導者 メンター的存在です。

 

一流のアスリートになって行くことは 自分自身の心の成長 人格が大切であるかがわかりました。

自立し成長することが世界のトップで輝き続ける選手の条件なのでしょう。

 

これはスポーツだけではなく私達の人生に於いても当てはまることで大切な事だと思います。

 

今 日本の卓球界の中で幼い子供が企業と契約を結んだりしていますが精神的な未熟な選手をどのように育てて行くのか不安に感じます。

 

特に幼い子供 十代の選手は精神的に成長段階で 体と心のバランスが取れていない。人としての指導が大きくその選手に影響を及ぼすと思います。

 

正しい指導=失敗させない指導ではない。

トライ&エラーが大切です。

 

ガレス・ジョーンズ氏のような素晴らしい指導者に多くの選手が巡り会えることを心から祈るばかりです。

 

PS

この本を読み 

女子プロゴルファー畑岡奈紗選手の試合を追いかけて見た。

 

高校2年アマチュアの時 日本女子プロゴルフ選手権に優勝

高校3年プロになり 日本女子プロゴルフ選手権二連覇 20アンダーと言うとてつもない記録を作っている。

必ずしも全てがいいポジションにボールが打ているわけではないが 彼女の表情や行動 プレーは崩れない。周りの選手や状況 環境に左右されないで自分自身を見つめ自分と戦っている姿はとても18歳の少女には見えなかった。

 

LPGAのキアクラシックでも多くの選手がバーディーを取れるホールでボギーを打った。トーナメントリーダーで優勝がかかっていた。しかし彼女は次の難しいホールでバーディーを取り挽回した。この大会を優勝した。

常に 自分自身と向き合って試合をしている彼女の強さを感じました。

 

自立し成長して行く 畑岡奈紗選手

LPGAでの活躍が楽しみです。2020年東京オリンピックでゴルフが新種目として採用されました。オリンピックでの彼女の活躍を楽しみにしています。

 


f:id:jCAMEL:20190501103655j:image